梅雨空の下、すくすくと稲が育っています。

 

ここは、東京クラシッククラブ放牧地の沢の下、両脇を山に挟まれた谷津田(やつだ)です。

馬主クラブでは、この場所でお米作りを始めました。

それも、ただのお米作りではありません。農業機械の発展により今はほとんど行われていない「馬耕」という方法でのお米作りです。馬の力を使って田んぼを耕し、人の手で植えるのです。

 

 

 

東京クラシック馬主クラブの放牧地には数頭の馬が自然のままの姿で暮らしています。

搬振興会の岩間敬さんが2020年1月に、岩手の牧場から連れて来てくださった馬たちです。

 

2020年春この馬たちの初めての仔馬が産まれ、”小春 (こはる)”と名付けられました。

東京クラシッククラブで産まれた小春と同じ年に、この「はたらく馬たち」による馬耕でのお米作りがスタートしました。

小春の成長とともに、田んぼプロジェクトも進んでいきます。

 

馬搬振興会、岩間敬氏

 

 

 

 

2年前から休耕していた田んぼは、土が固くなり雑草も生い茂っています。

まずは”荒起こし”という作業です。

馬耕で使う鋤を”馬耕鋤”(ばこうすき)といいますが、馬耕鋤を馬に曳かせて固くなった土を起こしていきます。

 

 

 

 

次は代掻き(しろかき)です。馬耕鋤で起こした土と水をかき混ぜて、トロトロの泥にする作業です。

通常はトラクターを使う作業ですが、万鍬(まんが)という道具を馬に曳かせます。

 

 

最後の写真。膨らませたタイヤのゴムチューブに人を乗せて曳いています。これも代掻き作業の一つです。

岩間さんが考案した恐らくは日本初の農法(?)です。

子供も大人も声を上げて楽しんでいました。

 

 

そして、いよいよ田植えです。

 

日頃から馬主クラブにお越しいただくメンバーを中心に、たくさんの方がお米作りに協力してくださいました。

コロナ禍ではありますが、屋外での作業のため密になることはありません。

 

 

 

都会ではなかなかお目にかかれない作業とあって、みなさん喜んで泥だらけになりながらお米作りプロジェクトに参加いただいています。

地主さんの協力もあり、予想以上の順調なスタートを切ることができました。

 

 

 

お米作りはこの後も様々な作業が続き、気を抜くことはできません。

稲刈りまで、水の管理と雑草取りの日々が続きます。

 

 

収穫に至るまで、まだまだ遠い道のりですが作業やイベントはまだまだ続きます。

そして、田んぼプロジェクトも進化していきます。

 

つづく