毎年10月4日は、世界動物の日。

今から90年前の1931年、世界中の動物の福祉水準を高め、地位向上を目指すことを目的に、「World Animal Day」が定められました。

各地で行われている動物愛護や、野生動物保護運動とは一線を画し、動物園の動物から使役に供される動物まで、文化や宗教、個人や企業の枠に囚われることなく、あらゆる動物を対象に、個々の現状を把握し、動物に携わる人々に対する教育や訓練を実施。其々の生活環境に即した改善運動を促す機会として、世界中で広く支持されています。

発案者は、ドイツのHeinrich Zimmermann(ハインリヒ・ツィアーマン)。動物保護運動家でもあった彼は、1925年3月24日、初めての世界動物の日をベルリンで開催。その4年後には開催日を10月4日とし、1931年5月にイタリア・フィレンツェで開かれた動物保護団体の会議の席で、恒久的に10月4日を「World Animal Day(=世界動物の日)」とすることが採択されたのです。

ただ、このフィレンツェでの会議では、絶滅危惧種の窮地を訴える動物学者による発表が相次いだため、当初は世界動物の日もまた、希少動物の保護活動として捉えらたこともありましたが、近年はあらゆる動物を対象とした幅広い活動が世界中で展開されるようになりました。

中には、独自に定めた「動物の日」を10月4日に変更し、国をあげた取り組みへと発展させていることもあります。

もちろん、ホーススポーツの世界も例外ではありません。

当日は、世界を舞台に活躍する名ジョッキーやオリンピックのメダリストたちをはじめ、各競技団体やチームからも馬への感謝と祝福を贈ります。

動物と生きることは、決して綺麗事だけではありません。

だからこそ、共に過ごせる幸せに感謝する日。

来年もまた、最愛のパートナーと共に10月4日を迎えられますように。

 
 
 

MILKY KORA

馬ジャーナリスト / Maraque編集長。京都生まれ。
幼い頃から馬術を嗜み、乗馬専門誌の編集を経て馬ジャーナリストとして独立。2010年に世界最高峰のホーススポーツを伝えるEquine Journal Maraqueを、さらに2014年にはより専門性の高いMaraque for Professionalを創刊。現在は日本で唯一のホーススポーツ専門誌として発行を続ける傍ら、ライダーのマネジメントや馬イベントの開催など馬に関する幅広い活動を行っている。